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細胞診断とは(PET検査【がん検査】関連の用語集)

細胞診断とは 読み:さいぼうしんだん英語:cytology

病変部位から細胞を採取して、細胞の一つひとつの形態を顕微鏡で観察して病気の有無を診断する方法です。
主に、がん細胞(悪性細胞)があるかどうかの診断に用いられます。
従来、細胞診断の結果には、クラス分類(クラスⅠ~クラスⅤ)が用いられてきました。

現在は、各臓器のがん取扱い規約(診療ガイドライン)で細かく定義された判断基準が用いられているため、従来のクラス分類をクラスI・II(陰性)、クラスIII・IIIa・IIIb(擬陽性)、クラスIV・V(陽性)に置き換えた基準、あるいは臓器別に定義された判定基準になるのかを区別する必要があります。

判定基準の例としては、下記のような内容で判断基準が示されることがあります。
陰性(negative):異型細胞を検出していない。
疑陽性(suspicious):異型細胞はあるが、悪性細胞を検出していない。
陽性(positive):悪性と診断可能な異型細胞を検出している。

この場合での陽性は、悪性ではない場合も含んだ悪性と診断可能な異型細胞を細胞診検体に検出した状態を示します。

細胞診断の方法は、穿刺針で吸引、もしくは綿棒などでこすり取って採取した細胞、または尿や痰などのなかにはがれ落ちてくる細胞を、特殊な染料で色付けし、顕微鏡で見て調べます。一般的には、細胞検査資格のある、細胞検査士と細胞診断専門医が観察し、その細胞が悪性かどうかを診断します。

細胞診断は検査方法も簡易で、人体への負担が少ないため、何度も繰り返し検査することが可能です。
その一方で、「わずかな細胞をバラバラの状態で顕微鏡を使って見る」という検査方法なので、「病変や組織の一部を切り取って菌や腫瘍の状態を調べる」という生体検査(病理診断)と比較すると、やはり診断精度は低くなる傾向があります。